No.1372026.3.24

私は小さいころからピアノは習っていて、所謂クラシックを毎日練習していました。中学生の頃は周りの仲間たちに刺激を受けてビートルズやローリングストーンズを聞きつつギターを弾いたりもしていましたが、その後ジャズがとても好きになり最初はギターでジャズに挑戦しようと思ったのですが難しく、とりあえず弾き続けていたピアノで挑戦することにしました。しかし最初はアドリブをどうやって演奏しているのかも皆目わからず、見よう見まねでジャズもどきの演奏を四苦八苦しながら試行錯誤しているような状態でした。当時オスカーピーターソンなどはものすごく難しい譜面を暗譜して弾いているものだとばかり思っていて、その譜面を手に入れる手段を真剣に考えたものでした。その後あれは譜面を弾いているのではないことがわかり、その時の衝撃はいまだに忘れられません。
それでも高校生の頃になると何となくジャズの入り口的な演奏はできるようになってきましたが、しかしまだまだ分からないことだらけで色々な人たちの演奏が聴きたくてレコードが欲しかったのですが高くて買えず、そのころ沢山あったレコードを聞かせてくれるジャズ喫茶に毎日毎日入り浸ったものでした。当時、ジャズをやりたいのなら音大よりも普通の大学のジャズ研へ行けというような風潮があり、私も普通の大学のジャズ研に入って勉強そっちのけでジャズばかりやっていました。そうこうするうち徐々にプロの人々とも知り合いになり新宿のピットインなどのジャズクラブで毎日演奏するようになりました。学生の分際ではありましたが、当時すでに大御所であったベースの鈴木勲さんやギターの渡辺香津美さんなどのグループで演奏する内自然にそのままプロの世界に入っていったのでした。
基本的に私はピアノ演奏家です。ジャズの世界から入りましたが、その後大御所の前田憲男さんや服部克久さん達からお声をかけてもらい、所謂スタジオミュージシャンになっていきました。編曲のお仕事は何人かの歌手の方々のステージ譜などを作ってはいましたが、比較的大きなオーケストラを任されたのは、服部さんのポップスオーケストラでしょうか。何曲かジャズ的なアレンジをしてほしいと任されて、著名な作家の教則本などを参考にしつつ、それこそ試行錯誤を死ぬほどして仕上げた思い出があります。
アレンジした譜面の音を確認するのに、以前は演奏家にお願いする必要があったのですが、今はパソコンである程度確認作業ができるのはありがたいと思います。
とはいえ実際に生で演奏すると思ったような音にならないことも多々あり、一筋縄ではいかない本当に難しい作業だと思います。
近年ものすごいスピードでAIなるものが進化しています。最近は伴奏や作曲までAIがやってしまうとか。AIどころかAGIとかASIとかにこれからは進化していくらしいですね。そのうち人間を超えてしまうと言われてもいますが、音楽に関しては私はそう簡単に機械に乗っ取られることは無いのではないかと思っています。生ピアノの音が初めてシンセサイザーで出るようになった時、これから生のピアノは無くなってしまうと言われたものでした。ある意味現在そうなってしまったようなところもありますが、だからと言って生の楽器は無くなることは無いですね。逆に生の楽器の良さが再認識されているとも言えます。機械に使われるのでなくうまく使いこなして、人間にしかできない音楽を作り続けていこうと思っている今日この頃です。
◎松本峰明(まつもとほうめい)
ホームページ:
https://matsumoto-homei.jp/
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松本峰明

松本峰明の回顧録
私は小さいころからピアノは習っていて、所謂クラシックを毎日練習していました。中学生の頃は周りの仲間たちに刺激を受けてビートルズやローリングストーンズを聞きつつギターを弾いたりもしていましたが、その後ジャズがとても好きになり最初はギターでジャズに挑戦しようと思ったのですが難しく、とりあえず弾き続けていたピアノで挑戦することにしました。しかし最初はアドリブをどうやって演奏しているのかも皆目わからず、見よう見まねでジャズもどきの演奏を四苦八苦しながら試行錯誤しているような状態でした。当時オスカーピーターソンなどはものすごく難しい譜面を暗譜して弾いているものだとばかり思っていて、その譜面を手に入れる手段を真剣に考えたものでした。その後あれは譜面を弾いているのではないことがわかり、その時の衝撃はいまだに忘れられません。
それでも高校生の頃になると何となくジャズの入り口的な演奏はできるようになってきましたが、しかしまだまだ分からないことだらけで色々な人たちの演奏が聴きたくてレコードが欲しかったのですが高くて買えず、そのころ沢山あったレコードを聞かせてくれるジャズ喫茶に毎日毎日入り浸ったものでした。当時、ジャズをやりたいのなら音大よりも普通の大学のジャズ研へ行けというような風潮があり、私も普通の大学のジャズ研に入って勉強そっちのけでジャズばかりやっていました。そうこうするうち徐々にプロの人々とも知り合いになり新宿のピットインなどのジャズクラブで毎日演奏するようになりました。学生の分際ではありましたが、当時すでに大御所であったベースの鈴木勲さんやギターの渡辺香津美さんなどのグループで演奏する内自然にそのままプロの世界に入っていったのでした。
基本的に私はピアノ演奏家です。ジャズの世界から入りましたが、その後大御所の前田憲男さんや服部克久さん達からお声をかけてもらい、所謂スタジオミュージシャンになっていきました。編曲のお仕事は何人かの歌手の方々のステージ譜などを作ってはいましたが、比較的大きなオーケストラを任されたのは、服部さんのポップスオーケストラでしょうか。何曲かジャズ的なアレンジをしてほしいと任されて、著名な作家の教則本などを参考にしつつ、それこそ試行錯誤を死ぬほどして仕上げた思い出があります。
アレンジした譜面の音を確認するのに、以前は演奏家にお願いする必要があったのですが、今はパソコンである程度確認作業ができるのはありがたいと思います。
とはいえ実際に生で演奏すると思ったような音にならないことも多々あり、一筋縄ではいかない本当に難しい作業だと思います。
近年ものすごいスピードでAIなるものが進化しています。最近は伴奏や作曲までAIがやってしまうとか。AIどころかAGIとかASIとかにこれからは進化していくらしいですね。そのうち人間を超えてしまうと言われてもいますが、音楽に関しては私はそう簡単に機械に乗っ取られることは無いのではないかと思っています。生ピアノの音が初めてシンセサイザーで出るようになった時、これから生のピアノは無くなってしまうと言われたものでした。ある意味現在そうなってしまったようなところもありますが、だからと言って生の楽器は無くなることは無いですね。逆に生の楽器の良さが再認識されているとも言えます。機械に使われるのでなくうまく使いこなして、人間にしかできない音楽を作り続けていこうと思っている今日この頃です。
◎松本峰明(まつもとほうめい)
ホームページ:
https://matsumoto-homei.jp/
