概要

【団体名】
一般社団法人日本作編曲協会(JCAA)
【設立】
1970年(昭和45年)
【事務局所在地】
〒141-0031
東京都品川区西五反田2-13-8
五反田山﨑ビル407号
電話:03-6666-6266
【代表者】
小六禮次郎
【会員数】
243名   2024年4月1日現在
【定款】
定款:PDF

ご挨拶

理事長 小六禮次郎
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 近年、日本のみならず世界の音楽業界は劇的な変貌を遂げています。デジタルの世界は音楽制作の現場だけでなく、音楽を聴く形態、音楽を聴く人々の生活までも変化させ、その影響は、私たち音楽を創る者にとって計り知れないものがあります。
 そのような重要な問題を抱える当協会は、50年間の歴史の中で、いつの時代にも色々な問題に取りくみ解決を計ってきました。創立当時は編曲家(アレンジャー)の集まりでしたがその後、映画、TVドラマ、CM、アニメ、ゲーム、J-POP、そして、クラシック現代音楽の作曲家まで、もちろん演歌、歌謡曲、ニューミュージック等の作編曲家も! つまり、あらゆるジャンルの作曲家・編曲家が集う団体となりました。そして私たちの仕事も従来の枠の中には収まりきらず、音楽作家のプロフェッショナルとして、サウンドクリエーター、プロデューサー、メロディーライター、パフォーマー、トラックメーカーといった様々なジャンルの仕事をこなしているのが現状です。
 このような中で、私たちが考えなければならない問題は多岐にわたります。サブスクリプションに代表されるデジタル配信音楽等の使用料問題、音楽制作にかかわる、いわゆる「コンペ」の問題、著作権契約や編曲著作物氏名表示の問題、請負制作、著作物の無断使用、改変、各ジャンルの作家同士の意思の疎通、等々、数えきれない問題があります。このようなたくさんの問題の解決、改善のため、当協会は多くの活動を継続しています。そして、現在音楽業界の第一線で活躍している当協会の会員が、もっと多くの意見を、JASRAC、芸団協などの運営に反映させてゆくために、さらに、私たちが、私たちの存在や活動等を社会に認めてもらうためには、作家の団体としてパワーアップを計ってゆくことが絶対に必要であることは言うまでもありません。
 現在会員は20代から80代までの構成ですが、やはり若い世代の力がもっと必要です。
大衆音楽、芸術音楽の区別なく、多彩な音楽家たちが集い、世代を超えて良き音楽を届ける集団が、私たちの会の目指すべき理想の形です。

 日本作編曲家協会は、50年の歴史をもち、故服部克久名誉会長の思いを継続し、他の音楽団体とも手を取り合って、日本の音楽の発展に貢献できたらと思います。
ぜひ、皆様のご入会をお待ちしております。
名誉会長 故 服部克久
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 1969年の夏、合歓の郷ポピュラーフェステイバルの前夜祭の飲み会がきっかけとなってアレンジャーの親睦会がスタートし、当初は同業者でなければ理解出来ない音楽の話や、悩みや愚痴をぶつけあう会だったのが段々アレンジャーの権利や地位向上を語り合う場に変わって行き翌年の1970年にアレンジャー協会の名のもとに新しい協会が発足する運びとなりました。
 当初入会金1万円、月額会費3千円という当時としてはかなり高額な会費のせいも有って会員数もすくなかったのがスタジオの指揮料の制度化や編曲料値上げ交渉などの実績を積んで行くにつれ会員も徐々に増えてきました。
 会員の内訳も純粋なアレンジャーから映像音楽の作家、CMやゲーム音楽の作曲家など多岐にわたるにしたがい、とりあげる問題も作曲家の抱えるテーマ等が増え、平成5年11月に日本作編曲家協会と名前も新たに発足するにいたったのも時代の流れだといわざるを得ません。
 アレンジャー協会の頃から責任ある会たるべく法人格取得を目指し準備をして来た訳ですが、このたびやっと一般社団法人の認定を受けるにいたりました。
 また、昨年来当会に現代音楽の作曲家の方々が多数入会され、これからの協会の運動は益々幅広いものになっていくものと期待しています。
 音楽にジャンルの壁は無いとはいえ、取り上げる問題もますます増えてまいりましたが、このたび小六副会長の案で多種の委員会ができあがりそれぞれ当会が抱えている問題を深く掘り下げて行く体制になったのは素晴らしいことだと思います。勿論我々のルーツともいうべきアレンジャーの抱える問題もなおざりにするつもりは有りません。これまで以上に少数精鋭の委員会により活発に討議され成果をあげて行くことと期待しております。
 委員会は多数できましたが、そこにお名前ののっていない会員諸氏におかれましても活発なご意見やアイデイアを各委員会まで是非お寄せいただきたいと存じます。
 法人格取得をきっかけとして、当会が益々の発展をとげることを期待し、会員皆様方の更なるご活躍を心から願うものであります。
(2010年、一般社団法人創立時の「ご挨拶」より引用)

宣言

編曲著作権に関する宣言
 一つの楽曲が CD 等の形で世に出るまでに、編曲家による楽曲のアレンジを経ているのが一般である。このアレンジによって、その曲は次元の高い楽曲へと昇華され、一つの商品として完成される。CD 等の制作においてしめる編曲家の役割は極めて重要なものであり、編曲家は作詞家、作曲家、演奏家、制作者等と共にわが国の音楽文化の基礎を支える柱の一つである。
 聞き手やカラオケ愛好家の多様な嗜好に対応するために、今日、編曲家の役割は日増しにその重要性を増している。
 しかし、このような編曲家の重要な役割にもかかわらず、現在の音楽産業界においては、編曲家の音楽文化への貢献と基本的な権利(著作権)について、正当な評価がなされておらず、著作権法上の権利は全くの「画餅」の状態にある。
 世上、編曲家の著作権を形式的には認めつつも、「音楽業界の商慣習として編曲家への配分は認められない」とし、実質的に編曲家の著作権を否定する見解があるが、当会はカラオケが今日のように隆盛をきわめ、デジタル方式の通信カラオケが瞬時に店舗に供給され、編曲家の業績が連日無償で使用しつづけられている現状に照らして、上記の見解は到底妥当性をもたないものと考える。マルチ・メディア時代を迎え、多くの音楽ソフトが一般家庭に配信されようとしている現在、編曲家の業績の無償使用を放任することは、公平の大原則に著しく背馳するものである。
 編曲家をめぐるこのような現状に鑑み、当会は、わが国における編曲家の集団の文化的責務として、編曲著作権に関する以下の宣言をなすものである。

  • 編曲著作権は編曲がなされたその時に成立し、当会所属の会員は、文書による明示の公正な合意による場合を除いて、編曲著作権を第三者に譲渡しない。
  • 楽曲が最初に公表されたときの編曲(イニシャル・アレンジ)を使用する場合、これを使用する関係者は、そのイニシャル・アレンジをした編曲家の著作権(録音権・演奏権等の著作財産権)を尊重し、適正な使用料をその編曲家に支払うべきことを求める。
  • 編曲家は自らの編曲著作物について著作者人格権(公表権・氏名表示権・同一性保持権)を有するものであり、編曲著作物を使用する場合、その関係者は氏名表示等を公正に履践し、著作権法を遵守されるよう求める。
1995年9月1日
日本作編曲家協会(JCAA)
会長 服部克久

※役職は宣言発表当時のもの


作編曲家の氏名表示に関する宣言
今日、音楽は、テレビ、ラジオ、有線放送、インターネット、CD、ゲーム、カラオケ、映画、舞台音楽等の多くの領域で使用されているが、使用楽曲の作曲者、公表時編曲者の氏名表示がなされていないものが多々見受けられる。
この現状に鑑み、当会は著作権法19条に基づき、私的利用の範囲を超えて楽曲を使用する全ての場合において、作曲者並びに公表時編曲者の氏名表示を履践されるよう、音楽制作者、放送事業者、有線放送事業者、インターネットサーバーとホームページ保有者、テレビゲーム制作者、カラオケ制作者、映画製作者、舞台音楽制作者、その他一切の音楽制作関連事業者各位に対し、会員の総意によって宣言するものである。
2004年6月28日
日本作編曲家協会総会決議

役員一覧

名誉会長
故 服部克久
理事長
小六禮次郎
副理事長
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三枝成彰
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渡辺俊幸
常任理事
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猿谷紀郎
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関 美奈子
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寺嶋民哉
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外山和彦
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萩田光雄
業務執行理事
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山移高寛
理事
朝川朋之
池 毅
亀岡夏海
川井憲次
神前 暁
小林洋平
篠崎央彡
千住 明
武永京子
德永洋明
直居隆雄
長山善洋
萩森英明
服部隆之
山下康介
山本清香
(50音順)
監事
馬飼野俊一
宮下博次
事務局長
萩田恭代