NO.111 2020.10.30

外山和彦

photo by Rei Toyama(2020 JUL)


JCAA for You からのお願い

会員のみなさんにお願いがあります。JCAA for youでセミナーを企画してみませんか?
教育プログラム、ライブ・コンサートその他いろいろ


会員のみなさんこんにちは。いかがお過ごしですか、理事を仰せつかっております、外山和彦です。
JCAA for Youという活動をみなさんはご存知でしょうか?私はこの活動を提案し担当理事、ディレクターを務めております。
当初はJCAAのファンクラブ機能を強く持たせつつエンスー(もう死語でしょうか?)音楽ファンと制作者そして私たち会員を結びつけることが私の発案の意図でした。
特に若い音楽家と音楽ファンが互いの存在をより身近に感じること、そしてそれが音楽業界にも波及効果を与えることは意味があるはずと考えたからです。
そこで私はまず「アレンジ講座」と称してプロミュージシャン志望の若い人々と音楽について私の経験や思うことを話し始めました。このアレンジ講座では現在、やや専門的な技術論の解説を中心にして、希望者には懇談会として色々なことを話しています。また理事諸氏や外部の有識者をアドバイザー・コメンテーターに招いて作曲発表会及び指導会もこの企画のスピンオフ企画となりました。
さて、この度のコミュニケーションシステムの大変革ではいわゆる直接対面からテレコム対面への変更がやむを得なくなり、アレンジ講座もここ2回はリモート形式となっています。いろいろな方式を試しながら教育というよりもコミュニケーションの方法を模索しています。これはある意味で、楽譜による音楽の記録法から録音による音楽の記録法が広まっていったときの変化に似た意識変革が求められていると考えています。
アナログ時代、マスコミュニケーションという新しいシステムにおいてパーソナル・コミュニケーション状態を達成できるか。その時には音楽はそれまでの楽譜と演奏から、録音の技術の活用が求められたわけです。ディジタル化によって起こっているのはパーソナルかマスかではなく、多方向性コミュニケーション・システムへの大変革です。多方向性とは、スマホを含むコンピューター端末の所有者は全て何時でも発信者・受信者になれると言えば少しわかりやすいでしょうか。私達作編曲家もシステムの大変革への対応が急務であるということです。
閑話休題。
改めて会員のみなさんにお願いです。JCAA for youでセミナーを企画して下さい。
教育プログラム、ライブ・コンサートその他いろいろ。その実現には、知恵と時間が必要でありそれは音楽と音楽家の能力の知財化と知財の投資となります。

JCAA for Youに是非ご意見をお聞かせください。
JCAA for You は今後JCAA会員と音楽ファンを繋ぐメディアとして更に発展していくことでJCAAのミッションの一つ、文化の発展向上に寄与できるはずです。そしてディジタル・マルチ・ディレクショナル・コミュニケーションへの音楽家の対応にも寄与できると思っています。

いつもこのコラムは日頃の音楽生活を書いておられる仲間が多いので、今回の私の文章はちょっと場違いだったかもしれないと最後になって思ってしまいました。
JCAA for You に今後ともご理解とご協力よろしくお願いいたします。


◎外山和彦(とやまかずひこ) Profile
大学卒業後音楽プロデューサー、ジョニー野村氏のアシスタントを振り出しに国際音楽著作権管理業務(チャペル・インターソング・ジャパン)を経験後ゴダイゴのミッキー吉野氏の推薦によりバークリー音楽大学に留学。
同学商業音楽編曲専攻を卒業時に最優秀により同学ファカルティーからの推薦で故アリフ・マーディン氏をはじめとする多くの大物プロデューサーの下で修行を積む。
帰朝後は作編曲家として多くの制作にプロデューサーサイドから参加。
故ジェリー・ゴールドスミス氏の日本ツアー(1999、2001年神奈川フィルハーモニー)のリハーサル通訳が縁で氏をJCAA名誉会員に推挙)
JCAA常任理事、JCAA for You ディレクター
JASRAC編曲審査委員、FCA理事
尚美学園大学非常勤講師、TBS子ども音楽コンクール文部科学大臣賞選考委員
茅ヶ崎市在住


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