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●● ツアーと食べ物
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ツアー中のミュージシャンにとっての一番の楽しみはズバリその土地の食べものであろう。
去年の12月に女児を出産するまで、まる11年間A.F施氏のバンドにいた私にとっても、ツアー
イコール食べ物であった といっても過言ではない。
北海道のほっけ、仙台の牛舌、新潟のへぎそば、名古屋の手羽先、京都の牛肉弁当、博多の屋台等々、数々の名産
品を食べ尽くしていたわけである。
しかし、何と言っても圧巻は名古屋の手羽先であろう。
コンサート終了後、ホテルにチェックインした5分後には、下のロビーにメンバー9人が全員集合し、腰に手を当て
スキップランラン状態で向かうその先は、御存知、手羽先の「風来坊」ここの一人前1皿5〜6本のそれを「
じゃあ、おばちゃんとりあえず40人前」と頼むのである。物も言わず歯ぐきを丸出しに手羽先の肉をしごきつつ、
目の前に積まれていく大量の骨を見ながら「あ々、今年も嫁にいくのは遅れるな」と、内心思ったものである。
(ほっとけ) その後も「とりあえず10人前」「とりあえず10人前」と手羽先を追加し、メンバーだけでおよ
そ60人前程食べたところで遅れてスタッフ登場である。10人前後のスタッフが「おばちゃーんとりあえず50人前
」とのっけから注文し、店のおばちゃん達に「あんたら、マジ?」と言われるのであった。
名古屋の鳥を食べつくし、もはや名古屋コーチンと化したメンバーの次なる目的地は、みそ煮込みの「山本屋」
である。
しかし、閉店間際に行ったそこでは、無情にも「お客様、今日の分のだしは売り切れました。」と言われるので
あった。
それでもめげずに「今日の分がないなら明日の分を出して下さい」と言ってのけ、厨房を吉本新喜劇のずっこけ
場面におとしいれるY子譲。
しかし悲しいかなみそ煮込みにありつけなかったメンバーは、その勢いのままショットバーへ繰り出すのである
が、こじゃれたショットバーには、林家ぺーと結婚したパー子位合わないことこの上ない。(あっ、これは合っ
ているのか)
そして又ここでも「とりあえず、カルボナーラかなぁ」とオーダーする鉄の胃袋を持つ男N氏、そして散々飲み食
いした後で、またもや酒飲みのお約束「飲んだ後のラーメン」屋を探しに、夜の町をさまようのである。
この頃にはショットバーのトイレで、こっそり一つ穴をゆるめたウェストのベルトも「もう限界っす」状態になっ
ているのであるが、ここで帰ると後々まで「意気地なし」と言われるので、ついていくことに。すみの席で「つゆに
めんを沈める大作戦」展開し、そしらぬ顔で「ごちそうさま」を言うのであるが、隣に座った輩にスープに隠しため
んをつまみ上げられ、K堀氏に至っては「そんな奴にラーメンを食う資格はない」とまで言われる始末。
あの頃の日記をさっき見てみたが、
「某月某日、さっぽろひぐまラーメンで残してみんなに叱られる」とある。あの頃は日記に書く程、悲しかったのか
。(それにしても日記に書く程の事かね)
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